ー著書ご案内ー 日本古代史の実像 

山田豊彦著 日本古代史の実像

本書の内容

<古文献から古代史実を読み解くための、新しい解読手法の研究>

本書は宮崎康平氏による名著「まぼろしの邪馬台国」で示唆された新たな視点を用いて、

「古事記」・「日本書紀」等の古文献から古代史実を読みとく解読手法をまとめたものであり、

以下の5つの事柄を明らかにすることを目的としている。


1. 「古代倭語」を解明し、古文献の新たな訓釈法を開発

2. 『魏志倭人伝』の解釈を確立し、「邪馬臺国」を日本古代史上へ位置づける

3. 三つの史書の編纂方法を解明し、古代史実の記述手法を明らかにする

4. 『先代旧事本紀』偽書説を反証し、記紀紀年の仕組みを解明

5. 古代史としての神社研究

6. 「古代氏族系図」の仕組みを解明

【目次】

第一章 『まぼろしの邪馬台国』への回帰

 第一節 さまよえる古代史

       古代史への憧れ  歴史を喪失した民族  見失われた生命の意義  考古学の限界  文献史学の弱点  歪められた古代史  疎外された最古の史書

 第二節 記紀訓釈への疑問

記紀記述の信憑性  神話は架空の物語か  史書に託された悲願  仕組まれた二つの主張  記紀訓釈の実態  『日本書紀』講書の訓釈  古訓釈への疑問

 第三節 邪馬臺国を巡る混迷

邪馬臺国論争  九州説の優位性  虚構に支えられた畿内説  『日本書紀』に引用された『魏志倭人伝』  特定できぬ固有名詞  倭と邪馬臺国と大和朝廷

 第四節 研究法に求められる新たな視点

       文献否定という自殺行為  文献否定の習性  古文献の信憑性  神話という記述法  古代史を読み解くための視点  研究尺度統一の勧め  『魏志倭人伝』の中の倭語  『まぼろしの邪馬台国』の遺産

第二章 古代史解読の手法[Ⅰ](古代倭語の研究)

第一節 失われた古代倭語を求めて

       国語学の欠陥  神名・人名の由来  「氏姓を賜る」ということ  地名の起源と意味  古代倭語の定義  古代倭語の姿(単音節語)

 第二節 古代倭語の行方

       仮名文字の成立  「上代特殊仮名遣」  八母音か五母音か  奈良時代の口語  『正倉院仮名文書』  「上代特殊仮名遣」の消滅  古代倭語の終焉

 第三節 古代倭語の音韻体系

       古代倭語の母音  失われた三つの音  「ヤ行」の「エ」音  「ヤ行」の「イ」音  「ワ行」の「ウ」音  古代倭語の子音行  「カ行」の子音  古代倭語の濁音  二つの「バ行」と「マ行」の濁音  「ナ行」の濁音  「ハ行」の子音について  「ハ行」の濁音は「ワ行」であった  「ハ行」清濁音の考証  「ホ」音の甲・乙について  もう一つの「イ」音と「エ」音(「倭」の語源) 古代倭語の音韻体系  古代倭語の音韻体系と「五十音図」  初期「五十音図」に残る古代倭語の残像

 第四節 古代倭語の語意

       「転音関係」ということ  濁音の語意と「転濁」  「閏八河考」  「ア行」「カ行」「サ行」「タ行」「ナ行」「ハ行」「マ行」「ヤ行」「ラ行」の語意

 第五節 「上代特殊仮名遣」乙類音の発音と語意

       乙類の発音についての考察  「倭」の語源と「ヤマト」 転音関係と語意一覧表  「日本語起源論」に思う  生きていた古代倭語「色許」  仮名遣いと振り仮名についての提言

第三章 『魏志倭人伝』の国々を求めて

 第一節 『魏志倭人伝』解読のために

       『魏志倭人伝』が記録した古代倭語  『魏志倭人伝』解読の意義  邪馬台国論争終結の手順  国名比定の手順  『魏志倭人伝』の解読法

 第二節 『魏志倭人伝』解読の前提

       『魏志倭人伝』の文章と漢文の特質・撰述目的・文章の性格  「到」と「至」は使い分けられているか  解釈と文章構造  同訓異字と構文  『魏志倭人伝』の構文  『魏志倭人伝』は二部構成である  倭国を伝える四つの枠組み

 第三節 道程と方位の枠組み

       道程記述の三段階  四つの「行法」  里程の枠組み  「放射式」読法の検証  「水行十日・陸行一月」  日程表記の意味  方位の枠組み  方位記述の二様

 第四節 帯方郡から倭国への道

       狗邪韓国をめぐる諸説  「到其北岸狗邪韓国」 「水行歴韓国、七千余里」 「渡一海千余里」 「名曰瀚海」 「東南陸行五百里」 「郡使往来常所駐」 「博多湾沿岸の国々」 「南至投馬国」 「南至邪馬臺国」 「自女王国以北」 「其南有狗奴国、不属女王」 「女王国東渡海千余里」 「復有国・皆倭種」  異種族の国々  倭地の広さの枠組み  道程の枠組み  逆転している思考法  倭の範囲の考察

 第五節 『魏志倭人伝』の古代倭語

       『魏志倭人伝』倭語解読の前提 『魏志倭人伝』倭語の漢字音  用字法(Ⅰ)音韻体系・(Ⅱ)「キ」音について・(Ⅲ)「コ」音について・(Ⅳ)「ト」音について・(Ⅴ)複母音音節について  「倭面土国」と「師升」  官名考  所謂、卑字と「臺・都・邑」  誤字論争

 第六節 「使訳所通三十国」の所在地

       倭國構成の枠組み  海北と玄界灘沿岸の国々  「其余傍国」比定の手掛り  比定地を定めるための条件  博多湾から有明海へ  肥後北半の国々  「宇土の国」  八代海へも広がる連合圏  有明海を西へ  「邪馬臺国」の所在地とその経路  「竈門」と「筑紫」  南限の国々  所在地比定を終えて  古代史の中の『魏志倭人伝』

第四章 古代史解読の手法[Ⅱ](古代史記述の解明法)

 第一節 重層構造の史書

       表裏に書かれた歴史  古代倭語で書かれた「裏の紋様」  神名・物語・地名の多重構造  記紀紀年の呪縛からの解放

 第二節 神社の起源と神々の誕生

       神社とは何か  神社祭祀の諸要素  神社祭祀の起源  神社と古墳  忘れ去られた古墳祭祀  神社の拡散が意味するもの  神社の誕生と神の本質  神社の基本条件  神仏の習合  古代史と神社研究

 第三節 国史成立の時代背景と意義

氏族制から律令制へ  「神祇官」の制定と「式内社」  国史編纂の意義  氏族伝承と「帝紀」「旧辞」  最初の勅撰史書『先代旧事本紀』  『古事記』とは何か  『古事記』と古代氏族系図  国史編纂事業と『古事記』   『古事記』撰録の三段階  『日本書記』の成立意義  『日本書紀』の編纂過程  『日本書記』と「安萬侶」

 第四節 『先代旧事本紀』偽書説への反証

『先代旧事本紀』偽書説の検証  漢風諡号は偽書説の根拠になり得るか  「国造本紀」等の後世記事  「物部氏」による偽撰説  『古事記』『日本書紀』『古語拾遺』の引用説  『先代旧事本紀』の構成法  「紀伝体」で伝えられた古代史  「本紀」による構成の意義  「本紀」が伝える神系

 第五節 古代史の仕組み

       三つの史書の編纂方法  国史編集の実態  記紀紀年の実態  重層構造の仕組み  『日本紀』と『日本書記』と幻の『日本書』  古代氏族系図の仕組み(祖先の偉業の記録・古代氏族の血統書・氏族名と祖神)  「姓」(カバネ)について  律令制期の諸文書の性格  古代史史料とその利用法  古代史の解読法

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